
高杉晋作(高良健吾)は長年毛利家に使える上級武家の出身で、明倫館で学んだりしていたが、物足りなさをいつも感じている若者であった。
時々、遊郭で遊んだり喧嘩をしたり自由奔放に暴れまくっていた。

高杉晋作は、武士の切腹を見物するなど腹が座った若者であった。父高杉小忠太(北見敏之)は代々の高杉毛を守り息子の高杉晋作が立派に跡を継げるものと信じて疑っていない。
しかし、晋作は、父を尊敬し自分の道筋ができていることに誇りを持ちながらも、いつも退屈するのは一体どうゆうわけなのかを疑問に感じていた。
ある日吉田松陰(寅次郎改)から、「志はあるか?」と問われた。松蔭が「私は罪人であるけれども、日本を良くしたいという志を持っている、だからうれしいのだ」「志は、君自身が見つけるほかない、君は何を志すのか?」といった言葉が忘れられない晋作であった。
ついに決心をした晋作は父の小忠太に話す。「私の目を開かせてくれるのは、あの男たちの集まりだ。自分は志を持ちたいあの男たちと話をすればいずれ自分も志を持てるかもしれない」といって家を出て松下村塾に向かったのだった。
そして、「松下村塾で学ぶ以上、自分は絶対に久坂玄瑞などは問題にしない」と公言した。
松蔭は、「それはどうかな」と優しい眼差しで答えた。
松下村塾には塾生が集まってきた。
品川弥二郎(音尾琢真)、寺島忠三郎(鈴木伸之)、赤嶺武人(阿部亮平)、野村靖(大野拓朗)、
そして伊藤利助(後の伊藤博文 劇団ひとり)、久坂玄瑞(東出昌大)
また、突然梅田雲浜(きたろう)が訪ねてきた。
松下村塾の評判が高まるに連れ、長州藩でも吉田寅次郎を野山獄から出したことに、特別扱いをしたとの悪評を恐れる事態となった。そこで、小田村伊之助は椋梨(内藤剛志)に「野山獄の罪人をすべて解き放てば、寅次郎一人を特別扱いにした事にはならない」と進言した。

たくさんの塾生を抱えることになった松下村塾は、出費がかさむようになり日々の賄いに困窮した、
まかないを任されている文(井上真央)は、高杉晋作に手作りの菓子を褒められたこともあり、高杉の家を訪問し妹らに菓子作りを教えることになった。
しかし、身分の低い文は、高杉の父から「ここはお前のような罪人を出した家柄のものが来るようなところではない」と言われ落ち込む。
さらに、かわいがっている弟、杉敏三郎が、最近家からお金を持ち出したり、酒を飲んでよって帰ってくるようになって、それを調べたところ、高杉晋作が敏三郎を色街に連れて行ったり剣術の稽古をつけたりすることがわかって、文は、高杉晋作に抗議した。
ところが、晋作は「敏三郎は立派な男だ、いつまでも子供扱いにしてはならない」「敏三郎は、家から持ちだした金で少しでも家の家計の役に立てようと「写経」をやって。それを売って蓄えにしようとまで考えるおとなになったのだ」という。

あるとき、敏三郎が文のところにやってきて差し出したのが「お菓子」であった。それは、敏三郎が写経の作業で得たお金で買ったものだった。
それを知った文は、敏三郎を認め、家計の足しになるようもっと頑張りなさいと励ますのだった。
0 件のコメント:
コメントを投稿