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俊夫(八嶋智人)はやはり一馬が心配だった。
死ぬかもしれない戦地に行かなかればなら
ない。 決して弱音を吐かない一馬であったが
ゆえにど うしても俊夫は一馬に言っておきた
かった。
俊夫は一馬の部屋を訪ねて言った。
「工場のことは任せておけ」 「お前が帰ってく
ることをみんなが願っている。」
「おぼっちゃま(政春のこと)もエリーさんも お
前が返ってきたら跡取りにしたいと言っている。」
「死んでもいいから生きて帰ってこい」 それだ
け言い終えて、部屋を出て涙を拭いた。
熊虎は一人椅子にかけて外で夕涼みをして
いる。 そこへエリー(シャーロット・ケイト・フォ
ック ス)が来る。
熊虎はバリカンを出して 「明日、一馬の頭を
刈ってやる。」 「一馬が死のうが生きようが問
題ではない。勝つこ とが大事だ。どうしても勝
ってこい。そう言って やる。」
「死ぬまで戦ってこい、誰かがそう言ってやら
なく ては、一馬が迷うではないか。」
「一馬には、勉強をもっとさせてやりたかった。
上 の学校にも行かせてやりたかった。」
熊虎はそう言って涙のあふれるのをこらえて夜
空を 見上げた。
「星が綺麗だな」
エリーは自分も縫った千人針をエマ(優希美青)」
に 持っていった。 エマは、「どうしてこんなもので
弾除けになるの? 爆弾だって大砲だって打たれ
たら・・・」 と、エリーの手を振りきって出ていこうと
する。
「どこへいくの?」
「一馬さんのところへ、どうし てもいく前に一馬さん
の気持ちを聞きたい」
「それは、だめ!!」
と必死で止めるエリー。
「どうして??」
「大事なことは、一馬さんの無事を祈ること、一 馬
さんはエマのことが好きでもそれは一馬さんとし
ては言えないの。 大人になってエマ!つらいのは
エマだけではない。 みんながつらい。必死にこらえ
ている」 と。
深夜、熊虎は一人で16MMフィルムを回して一馬の
思い出に浸っている。
一馬出征の前日になった。 エマが笑顔で部屋から出
てきた。
そしてエリーに「千人針」を渡したのだった。
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