一馬（堀井新太）の遺書

やっと一馬は遺書を認（したた）めることが出来た。 

ニシン漁が盛んな頃の父熊虎（奥田瑛二）の元気
な姿。

そしてその頃の拗ねてた自分。 それを見守ってく
れた父熊虎への感謝の気持。

 姉ハナ（小池栄子）への感謝の気持。 もし万が一
帰ってこれたら、感謝になった人々に恩返しをした
い。 など切々と綴られていた。

 涙ながらに読む熊虎。 そして堰を切ったように熊
虎の気持ちが一馬にぶつけられた。 「生きて帰っ
て来い。弱虫と言われようが、卑怯者と言われよう
が、弾の来るところにはいくな。 逃げろ。なんとして
も生きて帰って来い。」