とにかくすべての金を連帯保証人となった父親の借金につぎ込んでしまったのだから、金は底をついていました。
行く当てもなく困り果てる富生だった。
昔やさしかった恩師の紺野洋の家を訪ねてみた。
しかしそこでは洋が赤松という金貸しから500万円も借金をしていたことが娘の未央にばれてしまい親子げんかが繰り広げられていました。
あきれてはしまったものの、洋はあくまでやさしかった。困っている富生に1万円をそっとポケットに入れた。富生はそんな優しい恩師に救われていました。
すっかり行く先のなくなった富生は、ついに路上生活、ホームレスになってしまいます。
しかし、勝手に他人の寝る場所を占領して寝てしまうなど、ホームレスのルールを無視してしまったため、ホームレスたちに殴るけるの制裁を受けることになりました。
そんな時、紅谷(津川雅彦)という謎の老人が現れ、助けられたのです。
聞けば、この老人、なんとホームレスから身を起して300億円も動かす金貸しになっていたといいます。
富生は、なんとかなると思って紅谷に借金を申し込むが、あっさりと断られてしまう。
しかし、その際、紅谷が開いた手帳をのぞき込んで、内容を見てしまいました。
一方、富生の様子を人を使って探らせていた早和子(ジュディオング)から話を聞いた元婚約者の梢は、心配してホームレスのたまる公園に富生を訪ねます。
そしてお金を渡そうとしますが、富生は「金持ちからの施しは受けない」とつれなく断ってしまいます。
その頃、洋は金貸しの赤松から今月分の支払いを請求されていました。いくら事情を話して待ってほしいと訴えても聞き入れてもらえません。ついに赤松の嫌がらせが始まり、近くの壁に「紺野先生金返せ!!」と大書され、それを発見した未央が涙ながらに、消す作業をしていました。
帰ってきた洋も、「すまない」と言いながら一緒に落書きを消していました。
未央は仕事先で声をかけられたことがあるレストランの社長、植草と食事をすることになりますが、気持ちが一向に落ち着かず早々に帰ってきてしまいます。
さて、富生は自分も金貸しをしようと決心をします。
そして紅谷の後をしつこく追いかけまわします。
ある定食屋で話を聞いてもらいますが、富生は紅谷に先に逃げられてしまい食堂の代金を支払う羽目になりますが、結果、金のない富生は便所の窓から逃げ、食い逃げ泥棒として定食屋の主人に追いかけられてしまいます。
当然のことながら、さんざんにののしられた挙句追い返されてしまう富生でした。
富生はそれでもあきらめず、金を返す代わりに皿洗いでも何でもすると、定食屋にただ働きの手伝いをします。
そして、パソコンのできない主人に、パソコンを教えたりするまでになりました。
定食屋の主人は、ついに、50万円と利息をつけてお金を返すといって富生に渡そうとしました。
いったん受け取った富生でしたが、いままで散々待ってくれと言っていた主人が、一括で返済するということに疑問を感じたのでしょう、何を思ったか、50万円を返して利息だけもらって、紅谷のもとへ届けました。
そこで分かったことは、紅谷と店の主人が示し合わせて、富生の能力を推し量っていたのです。
何よりも元金を置いてきたことが、紅谷のメガネにかない、金貸し修業のため、あの紺野先生に金を貸した赤松のところを紹介されます。なぜ、富生は紅谷のメガネにかなったのでしょうか?
それは、元金をいつまでも残し、毎月キチンと利息だけを受け取っているほうが、確実にもうかる道であることを富生が見抜いたからでした。
あのとき、紅谷の手帳を見た富生は、手帳に書かれている無数の返済金がどれも数千円であり、50万円などの大金は一行もなかったことを発見していたからでした。
赤松について金貸し業を手伝うことになった富生の一番最初の仕事は、なんと、なんと、紺野先生から取り立てしてこいというではありませんか?
果たしてどうなるのでしょう。興味は尽きません。
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