ウイスキーの原酒の樽は、空襲に備えて分散して
保管するため、多くの人手と時間が必要だった。
半数くらいの樽の保管が済んだ時に、米軍の空襲
があって、その恐ろしさに逃げまどうエリーやエマ
だった。
その後、使者がやってきて「一馬のご家族の方は」
と、一通の封書を持ってきた。
誰もが、身動きも出来ずにいた。
やっと、姉のハナが受け取った。
そして、封書を開けた。
それは間違いもなく一馬の死亡通知であった。
ハナはその手を震わせた。
熊虎は、涙をこらえた。
しかし、いつしか大粒の涙があふれでていた。
みんな、何も言わない。
そこにエマが返ってきた。
みんなの様子を見て異常に気づいた。
エマは一馬の戦死を知らされた。
「うそ」といったきり、部屋へ逃げ帰った。
エリーが後を追いかける。
二人で抱き合って泣いた。
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