一馬(堀井新太)が出生して2年も経った。
戦局はますますひどくなる一方だった。
東京などはひどい空襲があったらしいと聞いて、余市に住むマッサン工場の従業員たちも心配なようだ。
配給品なども乏しくお米は配給されない状態が続いていた、
たまに知人が持ってくるイノシシの肉などは最高のご馳走であった。
ある日、政春は海軍の士官から、海軍の指定工場であるため、この工場もいつ空襲を受けても不思議ではない、覚悟をしておくようにと言われ、主だったものらと相談して、工場にあるウイスキーの原酒を、年代別に小分けをして複数の保管場所に保管することとした。
工場は最も狙われるから、余市町内の複数の箇所に分散して保管することになった。
ススムのりんご園なども保管場所として候補に上がった。
話を聞いた余市町民が手伝いにために集まってくれた。
女と年寄りばかりではあったが多くの方が手伝ってくれた。
そんなある日。けたたましく空襲警報のサイレンが鳴り響いた。
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